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悪人は尊敬を受けると滅びてしまう(2017/10/1)

 
 
 

 
 
 
 
 
 お釈迦さまが何気なくつぶやくように口にされたお言葉を記録した『ウダーナヴァルガ』という語録があります。
 現在は「お経」の一つに加えられていますが、独白修とかモノローグというべきものです。
 
 この独白集の一行に「悪人は尊敬を受けると滅びてしまう」という言葉があります。
 不思議な言葉でもあり、ドキリとしたものを感じさせる一言です。
 
 我が国日本と、程遠からぬ国の独裁者は、「ミサイル・マン」など呼ばれながら次々と長距離型のミサイルを打ち上げ、しかもその弾頭に核兵器をつけて飛ばそうというのですから、只事ではありません。
 解せないのは、その国の民衆の独裁者に対する態度です。尊敬とか畏敬を通して狂信的なものすら感じさせるムードです。
 勿論、恐怖政治の一つですから、自分の身に災いが及ぶのを恐れて、本心を隠しているのかもしれません。
 独裁者の意に反すれば、「粛清(しゅくせい)」と称して簡単に命を奪われてしまう危険にされされている所為だと思います。
 この国には、言論の自由も、人権の主張もありません。たった一人の独裁者に何もかも犠牲にせざるを得ない姿は異常です。
 
 しかし、わが国も曾と七十数年前の太平洋戦争の最中には、似たような状況があったのだと思われます。
 
 それにしても、「悪人は尊敬を受けると滅びてしまう」というお釈迦さまの言葉は凄いと感じます。
 人間という生き物のすべてを洞察しておられたからこそのお言葉なのでしょう。
 
 今の時代こそ、お言葉の一つ一つを生活の基礎として学び直す必要がありそうです。